2012年3月9日金曜日

「サウダーヂ」を観るべきいくつかの理由

僕的に「サウダーヂ」を皆観るべきってポイントをいくつか箇条書きしてみたい。

・リアルだから

映画や音楽の評価ポイントとして「リアル」ってのがある。そこに生身の人間が息づいているか?現実にあるような景色を背景にしているか?現実に喋るような言葉で登場人物が話しているか?現実のように絶望し、現実のように希望を持ち、現実のように憎み、現実のように愛しているか?SFやファンタジーの物語世界ならともかく、現実の現代の、現実のこの国を舞台として、現実にその辺にいるような登場人物を配してストーリーを組み立てる場合、例えば行動に、例えば心理的に、例えば物語展開的に「飛躍」が少しでも目につくと「ああ、そういうのアリのお話なのね」って事になる。現実から離れた所での話になる。それも悪い事とは言えない。エンターテイメントとしてはその方が楽しめる、って事だってある。
そういう意味で「サウダーヂ」は楽しめない。そこにある景色は、そこにいる人は、明らかに僕が住む街と、明らかに僕や僕の知る誰かと地続きの世界に生きているから。まあだいぶ一部分を拡大し、それを戯画化してユーモアと現代日本に対する異議やらカウンターカルチャー的なあれこれ(スピリチュアルや健康志向やドラッグや野外レイブや)に対する健全な皮肉などで笑えるものとはしているけど。例えば主人公格の二人、ブラジル系クルーと抗争?になる日本人ラッパーとタイ人とのハーフの女の子と恋をする土方の男が最終的に行き着く地平なんてあまりに荒涼とし過ぎてて、とてもじゃないが楽しめない。
まあ、そりゃそうか。現代の日本に「楽しめる」要素なんて皆無なのか。僕は観終わって思った。「僕はこの映画をリアルだと感じたし、リアルであるが故に価値の大きな作品だと感じる。だが、この映画で描く世界がリアルなら?我々が今息してるこの国のリアルとこの映画の描くリアルが同じと言うなら?この国もう先がねえだろ?」さらに恐ろしいことにここに描かれているのは311以前なのだ。うはははは。

・信頼できる人たちが激ボメしてるから

…なんかもっと軽くポンポンポイント挙げてくつもりだったのになんか力んでるわwまあしょうがない。そういう映画なんだよね。
そんな訳でライムスター宇多丸氏「シネマハスラー」
http://podcast.tbsradio.jp/utamaru/files/20111105_hustler.mp3
菊地成孔氏の日記
http://www.kikuchinaruyoshi.net/2011/11/29/%E6%98%A0%E7%94%BB-%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%82/
まあ僕的にはこの二人がこのテンションでホメるなら観るしかねえだろって感じっすね。

・以上

以上?いやいやDVDにもならないらしいですし、3時間近くあるけど全然テンションダレないし、会話も面白いし、出てくる役者?ってか人たちもニヤってさせる存在感だし、機会あったら観て下さいよ。ほんでなんかホッピーとか呑みながら語り合いましょうよ。

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